緊急時の非常用電源について
【人工呼吸器の非常用電源について】
1 車のシガーソケット 最も一般的に使われている方法です。
直流12V→交流100Vインバータの購入が必要になります。
(車種によっては直接交流100Vの電源がとれるものがあります。)
高価でも完全な正弦波のものを購入しなければなりません。
常に車にガソリンが十分あることが前提となります。
※車のエンジンをかけてから、シガーソケットに差し込み、延長コードをつなげます。
延長コードは車の窓からだします。延長コードに人工呼吸器の電源をつなげます。
人工呼吸器の外部バッテリーの残量が少なくなってからつなぎます。
(人工呼吸器のアラームが鳴るはず)それまでに準備しておきます。
シガーソケットは車の振動によって緩んでくるので、都度改めて差し込み直すか、テープなどで固定しておきます。
2 インバータ発電機 人工呼吸器は医療機器であり、発電機からの出力は厳密な正弦波でなければなりません。仮 に接続して呼吸器が動いたとしても、故障の原因になったり、作動が不安定で停止したりする 可能性があります。保証されたもの以外は直接接続しない方が安全です。
始動には「こつ」が必要なため、慣れていない人が始動させるのは難しいかも知れません。
また燃料(ガソリンや軽油)の確保も課題になります。排気があるので屋外で使用することになりますが、大きな音が出ます。(屋台の発電機を想像してみてください。)
3 ガス発電機 家庭用カセットボンベで動かすことができる発電機は燃料の備蓄が容易という点が◎。
2本のボンベで1時間の連続運転が可能 。
【医療関連機器の停電対応】
1 吸引器 ふだんからバッテリー装備のものを使用しているはずです。足踏み式や手動式のものもあります。
《足踏み式吸引器》
《手動式吸引器》
2 電動ベッド ギャッジアップされた位置で停電になり、もどせなくなったということをよく聞きます。地震が発生したら、すぐにベッドをフラットにしてください、または、この角度にしてください、というご利用者様もいらっしゃるので、確認しておきましょう。
また、電動ベッドでも、手動で角度を変えることができるタイプもあります。ふだんから確認して置くことが必要です。
3 エアーマット ふだんから、体位交換の技術に習熟しておく必要があります。エアーを吹き込むことができるタイプ、また、ウレタンが入っていて、ぺしゃんこにならないタイプがあります。
【他】
1 照明 普段から懐中電灯の場所も確認しておきましょう。
処置のときに両手が自由に使えるヘッドランプが役にたちます。
また、携帯電話やスマホの画面が明るいので、とっさの時に使えます。
2 非常時の連絡手段 非常時にそなえて、連絡をとらなければならない知人、病院、呼吸器会社、訪問看護ステーション、ヘルパー事業所、などの連絡先をまとめて患者のそばにおいておくことが大切です。
電話が繋がりにくく、今後も長く停電が考えられる場合は迷わず119番しましょう。
※電話よりも、メール、ショートメールがつながりやすく、メールよりも、LINE、Twitter等のSNSがつながりやすいようです。
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